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2014年2月 5日 (水)

愛のキャッチボール

いい子に育てたい…。
だが、このままの子育てでいいのかしら…、そんな不安に駆られることはありませんか。

私なりに一生懸命がんばってきたのに「こんなはずではなかった…」と悩んだことはありませんか。

そうした悩みを解消するために、知識、理論ばかりに頼り過ぎてはいませんか。

「答え」は、毎日の生活の中にあるのです。
あなたの体の中にあるのです。
その「答え」を見つけるために、“愛のキャッチボール”をしてみませんか。


●独り寝:四歳の長男が、ある日突然、「お母さん、ボク今夜から一人で寝る」といいました。

子どもからこんな言葉を受けた時、「一人だと怖いわよ」「夜中に淋しくなっても知らないわよ」、そんな言葉で脅していませんか。

親のほうが、まだ一緒に寝たいという心があったりすると、「やっぱりお母さんと寝る」と子どもが言い出すまで脅す人がいます。
これではドッチボールです。子どもの心を縮めるだけです。

「お母さん、ボク今夜から一人で寝る」、そんなことを母親に向かって発言するのは、子どもの心が大きく成長を始めた時です。

「偉いわね。もう、お兄ちゃんだものね。お母さんは淋しいけど、がんばろうね」こんな時が、上手に親離れが出来るチャンスなのです。

子どもと何気ない会話の一つひとつに、一個の人格を持った人間として大切に受け止めてあげることです。
子どもも親に信頼されていることがわかり、少しずつ勇気が湧いてくるのです。

一方、育児の本に書いてあるからと、自立心をつけるために子どもの心に関係なく、親とは別の部屋に寝かせようとするお母さんがいます。
それが“しつけ”だと考えているのでしょう。
さらに自分の都合のためだけで別室にしてしまう場合もあります。

子どもの言葉を成長のチャンスとして受け止め、プラスで引き抜いてあげると、子どもはそれだけで生き生きしてきます。

心の中で『本当かしら』と疑っている人は、実践してみてください。

どんなに素晴らしい知識で育てようとしても、子どもは、思いもよらない行動、反応をするものなのです。
それが豊かな可能性を持っている証しでもあるのです。

●おむすび:三歳の子がおむすびを食べた夢を見て、お母さんに「おむすび食べたい」と頼んだ時。

子どもからのささやかな望みを、「朝は、お母さん忙しいの。おむすび作る時間ないの。幼稚園から帰ったら、おばちゃんにでも作ってもらいなさい」
「いや。いま食べたいんだもん」
「わがままだわねぇ。いまダメだといったでしょ」
これは、ドッチボールの会話です。

ちょっと耳を傾けてあげれば、子どもの心は落ち着きます。
それを自分の都合だけで、簡単に弾き飛ばしてしまう。
小さな心を素直に受け止めてあげよう、という気持ちがないと育児書からの知識や理論で、いくら説明しようとしても、その場限りの心の上塗りで、うまくはいかないでしょう。

キャッチボールでの答えは、……。
「そう。夢に見るほどおむすび食べたいの。すぐ作ってあげるから、ちょっと待ってね」

こうした言葉をもらった子どもは、どれだけ心の容積を広げるでしょう。
母親の、その場の都合で弾き飛ばされた子と、素直に希望を聞き入れてもらった子と、どちらが、寂しい目をしているか、おわかりでしょう。

こんな小さなことに気づかなければ、世界一流の教育学者に“子育て学”を学んでも、心の能力を使うことが出来なければ、いい結果は出てこないでしょう。

●中学生の詩:ある中学生の詩に、こんなのがありました。『かあさんの叱り方に進歩なし 幼稚園から十年間同じ』

「早くしなさい。いつもノロノロして。何考えてるの」「お母さんに同じことを言わせないでよ」「本当にいやになっちゃう」これだけの言葉を並べ立てているお母さん。

子どもがぺちゃんこになるまで吐き出してしまう。それを飽きもせず十年間も、同じようなドッチボールを繰り返していませんか。

子どもは、心が傷つきながらも、前へ進みたいために、あの手この手でサインを送り続けているのです。ピーピー泣いたり、原因もないのに吐いたり、すべて『お母さん、暮らしぶりが間違っているよ』のサインを送っているのです。

これに気づかないとサインはどんどん大きくなり、取り返しのつかないものになっていくでしょう。
毎日の暮らしの中で、子どもを育てているのですから、その生活の中に「答え」があるのです。

日々の暮らしぶりを点検出来る人と、気づかずに何もしない人とでは、大きな差が出て来ます。
気づいて改めるのも、あなた次第です。
ただ“人のせい”にしたまま放置していると、苦しみはどんどん重くなります。

ちょっとした心と会話のキャッチボールの中に、秘密があるのです。
この『愛のキャッチボール』によって生活の中に「答え」のあることを気づく手掛かりにしていただければ…。


『愛のキャッチボール』
玄同社 発行
内田玲子 著

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